外国為替相場の歴史

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最近、今ある資産を活用するために、資産運用を検討している人がが増えています。
資産運用を行う際に、株やFXの話題がよく上りますが、最近では外国為替や外貨投資、といった外国の金融商品についても関心が持たれています。
これは、長期的な資産運用を考えた際に、日本で低金利の銀行に自分の財産を預けるよりも、金利の高い外国に投資をした方が利益が大きいこと、円の価値が大幅に下落した際のために外貨として保有することで安全性を高めたいということが背景にあります。

このような海外の通貨を取引する外貨投資を行う際には外国為替相場については知っておくことが必要です。
外国為替相場というのは、ある国で使われている通貨とほかの国で使われている通貨がどんな比率で交換されているかを表すものです。
この時、単なる両替の価格ではなく、通貨や手形といったものを売買することとなるために、外国為替の価値とも言い換えることができます。
また、先進国の中には日本と同じように変動相場制を採用している国もあるためにその動きをみてトレンドを読んで取引を行う必要があります。

外国為替相場の歴史

外国為替の歴史を理解するには第二次世界大戦後から始まります。
第二次世界大戦が終わった後、日本の為替市場は戦争の影響で停止します。
その後、1949年に固定相場制で1ドル360円での公式為替レートが誕生し取引が始まります。

円の切り下げや海外の経済動向によって、360円というレートが適切であるかという議論は何度も繰り返されますが、1971年の8月までは1ドル360円の為替レートが続きました。
この動向の中にはアメリカの国際収支の慢性的な赤字が続いてドルが弱体することとなりましたしドイツの集中的な買いが起こって変動相場制へと移行し、これに伴って欧州や日本も変動相場制に移行していきます。
このように変動相場制に移行してもドルの不信感は払拭できず主要国は完全変動制へと移行をしていきます。

1976年に1ドル306円50銭でスタートした円相場もアメリカの景気拡大や日本の輸出の成長の加速によって1978年には176円05銭まで円高が進みます。
このような行き過ぎた円高を止めるためにアメリカのカーター大統領によってドルの防衛策と協調的為替政策を実施して197円80銭まで値を下げます。

そのあとも、第二次石油ショックが起こって急激に円が250円代まで値下がり強いたり、その後反転を続けて199円60銭まで円高になると、また円安が起こり278円まで値下がりをします。
このような値動きが続くことで、1990年には160円だった円相場が、1995年4月の時点で1ドル79円75銭という最高値を記録しました。
それ以降はバブル崩壊やITバブル、FXブームを経てリーマンショックや東日本大震災の影響で円高が進み1ドル75円まで値が動きました。

このように常にドルと円とは値動きがあり、その経済動向を見ると今後の予測にも役立ちます。
外国為替の取引を行おうと思っている人や現在取引をしていてタイミングがわからない人は、このような値動きの歴史を紐解くと取引のヒントになることが多くあるのでおさえておくことが望ましいです。

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