差異で利益を得る
先物取引というと、まさしく相場を読んで投資をするというイメージが湧くものあり、危険なイメージが持たれがちです。
一昔前だと小麦やあずきといったものが先物取引の代表格でした。
あずきが出来上がる前にあずきの購入をしておき出来上がったら売り、購入価格との差異で利益を得るという取引です。
ただし、購入しても手元にはあずきは届きません。
これは差金取引と言い、実物を介さない取引をするためです。
このように、商品ができる前に商品を購入し出来上がったら売却をする、なおかつその商品を自分は目にしないという特殊な取引形態であるために敬遠されてきました。
しかし、今ではその投資でのリターンの大きさ、一昔前よりも取引がしやすくなった点から取引を検討する人が増えています。
特に、近年は長引く不況や低金利時代への突入、高齢化社会による年金問題といったことから資産運用が見直されており、資産運用の一つとして先物取引を検討する人が増えています。
海外先物とは
海外先物とは、シカゴなどの海外の取引所で取引がされている先物取引のことです。
日本の先物取引は、ニューヨーク市場が開いている時間と重なっている時間との重なりがあまり良くなく、取引の際に時間を気にしながら行う必要があります。
それに対して、海外先物はほぼ24時間取引がされており、時間を気にせず取引に取り組むことができます。
このような海外先物を行っている商品取引所の一つであるCMEの活躍が営業時間の問題だけでなく、海外先物への関心をなお高めています。
リーマンショック以降、投資家は株式の取引から離れる傾向が強まっていました。
その影響からニューヨーク証券取引所も不振が続いていましたが、CMEは最新鋭の金融技術を取り入れたり活発に新しいビジネスを始めたりという企業努力をしているために海外先物取引が注目されるようになっているのです。
海外先物取引の危険性
このように注目をされるようになった海外先物取引ですが、まだまだ新しい取引であるために注意も必要です。
先物取引は株価指数や商品価格の変動や金利、政治情勢といった様々なものの影響を受けますが、海外先物取引はさらに大きな変動が起きやすいために利益も大きくなりやすいですが損失も大きくなりやすいです。
また、その取引の特殊性から詐欺事件やトラブルも起きていますから甘い話をされた場合にはきちんとその内容を確認してむやみやたらに信用しないことも重要です。